BtoBの検討は、担当者がAIに「この分野のサービスを比較して」と尋ねるところから始まることが増えました。
本記事では、比較検討の段階でAIが挙げる候補に自社が入るために、何を公開しておくかを整理します。
比較検討クエリが受注に近い理由
「◯◯とは」という質問は情報収集の段階です。
一方、「◯◯ 比較」「◯◯ おすすめ」「AとBの違い」は、導入を前提にした質問です。
この段階で候補に入っていないと、比較表に載る前に検討から外れます。
BtoBでは検討期間が長く、複数の担当者が関わるため、初期の候補入りが後の商談に効いてきます。
候補に入れない典型的な理由
- 比較の材料が公開されていない: 価格、対応範囲、導入までの流れが「お問い合わせください」だけになっている。
- 誰向けかが書かれていない: 対象の規模や業種が不明だと、条件に合うかを判断できません。
- できないことが書かれていない: 向いていないケースを書いていないサービスは、比較の情報として扱いにくくなります。
- 第三者の言及がない: 自社サイトにしか情報がないと、突き合わせる材料が足りません。言及の増やし方は AIO対策と被リンクの考え方で扱っています。
比較検討段階で公開しておく情報
- 料金の考え方: 金額を出せない場合でも、何によって費用が変わるのかは書けます。従量なのか定額なのか、初期費用の有無だけでも判断材料になります。
- 対応できる範囲と、できない範囲: 何をどこまで担うのかを明記します。範囲外を書くことは、条件が合う相手を絞り込むことにもなります。
- 向いている企業と、向いていない企業: 業種、規模、体制の条件を書きます。向いていないケースまで書いてあると、比較の材料として扱いやすい情報になります。
- 導入までの流れと期間: 問い合わせから稼働までに何が起きるかを段階で示します。
- 他の選択肢との違い: 競合名を挙げなくても、手段の違い(外注/ツール/内製)で整理すれば書けます。
自社比較記事の書き方
自社サービスを含む比較記事は、書き方によっては信頼を損ねます。
自社が有利になる条件だけを並べた比較は、読み手にも分かります。
書くのであれば、選定の軸を先に示し、軸ごとにどの手段が向くかを整理する形にしてください。
自社が向かない条件を明記できているかが、その比較記事が読まれるかどうかの分かれ目になります。
選定軸の立て方は BtoBのAI集客支援会社の選び方が参考になります。
AIが読み取れる形式
内容が揃っていても、読み取れない形式では参照されにくくなります。
- 表で整理する: 比較軸を行、選択肢を列にした表は、抜き出しやすい形です。
- 見出しに比較軸を書く: 「費用の違い」「導入期間の違い」のように、何を比べているかを見出しに置きます。
- 構造化データを実装する: サービス情報は Product や Service、よくある質問は FAQPage を Schema.org 形式で記述します。
効果の確認方法
比較検討クエリでの見え方は、次の方法で追えます。
- AIの回答での候補入り: 自社の分野で「比較して」と尋ね、挙がった企業を記録します。競合と並べて比べる手順は 競合のAI露出を調べる手順にまとめています。
- 指名検索の推移: 候補に入ると、後から社名で検索されます。Search Console で確認できます。
- 商談での確認: 初回商談で「調べて知っていた」と言われる割合を営業に聞きます。
公開する範囲を決めるのは事業側
この記事で挙げた項目は、どれも「出すかどうか」を事業側が決める情報です。
料金の考え方も、対応できない範囲も、書くと決めなければ書けません。
逆に言えば、出すと決めた後の作業は手順の問題になります。
決めるところまでを社内で済ませておけば、記事にする工程は外に出せます。
当社が開発・提供している AIO/SEO自動化ツール「AutoAIO」では、比較軸ごとの記事を継続して出す作業を1つの画面で扱えます。30日間の無料体験(クレジットカード登録不要)があります。
まとめ
比較検討クエリでの候補入りは、情報を出しているかどうかで決まります。
- 料金の考え方を、金額でなくても示す
- 対応範囲と、対応できない範囲を書く
- 向いていない企業の条件を明記する
- 比較軸を見出しと表で整理する
- 候補に入りたい質問を決め、月次で記録する
自社の分野で「比較して」とAIに尋ね、返ってきた候補を確認してください。
そこに自社が入っていない場合、足りていないのは記事の本数ではなく公開情報です。
よくある質問
Q1. 料金を公開したくない場合はどうすればよいですか?
金額そのものを出さなくても、費用が何によって変わるのかは書けます。
従量か定額か、初期費用の有無だけでも比較の材料になります。
Q2. 競合名を出した比較記事を書くべきですか?
必須ではありません。
外注・ツール・内製といった手段の違いで整理すれば、競合名を挙げずに比較の情報を提供できます。
Q3. 「向いていない企業」を書くと機会損失になりませんか?
条件の合わない問い合わせが減るぶん、商談の効率は上がります。
また、条件を明記した情報は比較の場面で扱いやすくなります。
Q4. 表と文章のどちらで書くべきですか?
両方使ってください。
表は比較軸の整理に向き、文章はなぜその違いが生じるのかの説明に向きます。
Q5. どの質問で計測すればよいですか?
実際に商談で聞かれる質問をそのまま使ってください。
営業に「検討中のお客様から何を聞かれるか」を確認すると、質問の候補が集まります。