広告、SEO、SNS、展示会。それぞれは動いているのに、どれが受注に効いているのか説明できない。BtoBの現場でよくある状態です。
本記事では、分断された施策を1枚に繋ぐ「BtoB Web集客の戦略図」の作り方を、5つのステップに分けて解説します。
BtoB Web集客に全体を繋ぐ戦略図が必要な理由
施策ごとに担当と指標が分かれていると、各チャネルは自分の指標だけを改善しようとします。
広告はCPAを下げ、SEOは順位を上げ、SNSはフォロワーを増やす。個々では正しく見えますが、受注までの流れとして噛み合っているかは誰も見ていません。
BtoBは検討期間が長く、複数の担当者が意思決定に関わります。
そのため、リード獲得の時点だけを最適化しても、商談化率や受注率の段階でつまずくと成果に繋がりません。
戦略図の役割は、認知から受注までを1枚に並べて「どこで人が減っているか」を全員が同じ絵で見られるようにすることです。
CPAが下がったのに成果が増えない状態
獲得単価だけを追いかけると、安く取れる層にリードが寄っていきます。
その結果、リード数は増えても商談にならない、というねじれが起きます。
戦略図があると、この状態を「リード獲得は改善しているが、その先の商談化で止まっている」と分解して説明できます。
打ち手を広告の入札調整ではなく、ターゲット定義やコンテンツ側に向けられるようになります。
戦略図の作り方|5つのステップ
作図はホワイトボードやスライド1枚で構いません。
左から右へ「認知 → 興味 → 比較 → 検討 → 成約」と並べ、各段階に投入する予算、想定する転換率、次の段階へ渡す条件を書き込みます。
大事なのは絵の綺麗さではなく、各段階の数字が繋がっていることです。
- ターゲットと顧客価値の定義: 属性ではなく「継続利用まで含めて価値の大きい顧客は誰か」から決めます。ここが曖昧なままだと、以降の指標がすべてぶれます。
- チャネルごとの役割分担: SNSは潜在層への接触、検索広告は検討が進んだ層の獲得、SEOと記事は比較段階での情報提供、というように役割を1つに絞って割り当てます。
- コンバージョンの階段設計: いきなり問い合わせを狙わず、資料ダウンロードや事例集の請求といった手前の接点を用意し、段階を分けます。
- 指標の接続: リード数、商談化率、受注率、継続期間を1本の式として繋ぎ、どの数字が動くと最終成果がどう変わるかを見えるようにします。
- 運用フローの明文化: 誰がどのデータを更新し、どの基準で改善判断をするかを決めます。担当者が変わっても回る形にしておきます。
戦略図を運用に落とし込むときの見方
戦略図は作って貼るためのものではなく、実績と突き合わせて差分を見るための道具です。
月次で実数値を書き込み、想定と離れている箇所を1つだけ選んで手を打ちます。
複数の段階を同時に触ると、何が効いたのか分からなくなります。
手を入れるのは、最も人が減っている1箇所からです。
まず確認すべき計測の土台
改善の前に、そもそも数字が正しく取れているかを確認します。
コンバージョンの定義が実態と合っていない、タグが二重に発火している、フォーム完了が計測されていない。この種の不備は珍しくありません。
計測が壊れている状態で分析をしても、判断の前提が崩れます。
GA4 のキーイベント設定とタグの発火状況を、戦略図を描く前に一度点検してください。
外部に任せる範囲と社内に残す範囲
代理店に運用を委託すること自体は問題ではありません。
問題になるのは、判断の根拠が社外にしかなく、社内に何も残らない状態です。
戦略図は、この境界を引くためにも使えます。
ターゲット定義と評価基準は社内に残し、実行と改善のオペレーションは外部やツールに任せる。この分け方が現実的です。
- 社内に残す: 誰に売るか、いくらまで払えるか、どの数字で良し悪しを判断するか。
- 外部・ツールに任せる: 入稿作業、クリエイティブ制作、記事の下書き、レポートの集計。
- 共同で見る: 月次の実績と戦略図の差分、次に手を入れる箇所の合意。
記事やコンテンツの制作を継続的に回す部分については、当社が開発したAIO/SEO自動化ツール「AutoAIO」のように、生成から公開、順位確認までを1つの流れで扱えるツールを使うと工数を抑えられます。
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まとめ
BtoB Web集客の戦略図は、施策を増やすためではなく、見るべき場所を1つに絞るための道具です。
- 認知から受注までを1枚に並べ、各段階の数字を繋ぐ
- チャネルの役割を1つに絞り、重複と空白をなくす
- 実績と突き合わせて、最も人が減っている箇所から手を入れる
まずは現状の施策を思いつくままに書き出し、認知から成約までの列に並べ替えるところから始めてください。
どこが繋がっていないかは、並べた時点でだいたい見えてきます。


